白川昌生個展 地獄、極楽、くそったれ。戦争はまだ終わらない WAR IS NOT OVER

北九州・GALLERY SOAPにて開催した展覧会です。

開催概要
会期: 2022年8月6日〜8月21日 (木・金・土・日のみ)
木・金 18:30-22:00 土 15:00-22:00 日 15:00-20:00
入場無料 1ドリンクオーダー制
オープニング日8/6 20:00〜21:00には、白川昌生(アーティスト)× 居原田遥(聞き手、本展企画協力キュレーター)を行います。
会場 : GALLERY SOAP
〒802-0004 北九州市小倉北区鍛冶町1-8-23 http://g-soap.jp

展覧会情報


―日本の歴史修正主義は、敗戦という事実を受け入れていないと思わざるを得ない。彼らは過去の東京裁判に対しても否定的な考えを持っているようだが、そもそも日本は、敗戦後に自らの手で戦争責任を問うてもいなければ、無責任に戦後の社会に溶け込み、朝鮮戦争では金を、権力を手に入れ、戦前とまるで変わらない人間が社会の指導層に返り咲き、さらには彼らが引き起こした戦争を自己肯定し、正当化し、世界情勢すらもわからない歴史修正主義者を生み出している。歴史的事実を見つめることなく、自分の都合のいいように解釈し、過去を美化し、他者を認めない彼らが、政治、経済、文化、宗教、そして社会の中核となり、権力を持って動く。戦争から続くこの現在を、危機的状況だと思い、身構えているのは私だけだろうか。
白川昌生個展「ここが地獄か、極楽か。」(原爆の図 丸木美術館、2021年)テキストより


1948年に北九州市で生まれ、その後ドイツを経て、現在は前橋で多岐にわたる活動を続けている白川昌生の個展を開催します。まだまだウィルスとの共存を強いられる今年の初頭には、ロシアがウクライナに侵攻し、目に見えるかたちでの「戦争」が始まりました。また一方で、メディア上で飛び交うロシアとウクライナの戦争の情報の影に隠れながら、2021年にミャンマーで起きた軍事クーデターは収束の気配を見せず、現地では未だ暴力と混乱が続いています。復帰50年を迎える沖縄の基地建設・移設問題は、解決に向かうどころか、これまでと変わらず、問題と対立を引きずったまま、傷つく人々を作り出しています。2022年、「戦争」は決して歴史のなかのものではなく、現在に存在する現実です。本展では、2021年に原爆の図丸木美術館で開催した白川昌生個展「ここが地獄か、極楽か。」に際して制作された〈歴史修正主義 総論〉〈歴史修正主義 各論〉を中心に、同展を再構成し、白川のこれまでの作品から「戦争」を主題としたシリーズを紹介します。


白川 昌生(しらかわ・よしお)1948年福岡県に生まれる。1970年に渡欧、ストラスブール大学文学部哲学科にて哲学を専攻。1974年、パリ国立美術学校入学、1981年、国立デュッセルドルフ美術大学を卒業。帰国後は群馬県を拠点にアーティスト活動を続けている。主な展覧会に「表現の生態系 世界との関係をつくりかえる」(アーツ前橋、2019)、「百年の編み手たち – 流動する日本の近現代美術 – 」(東京都現代美術館、2019)、個展「制作過程」(rin art association、2018)、個展「白川昌生 ダダ、ダダ、ダ 地域に生きる想像の力」(アーツ前橋、2014)、「群馬の美術2017─地域社会における現代美術の居場所」(群馬県立近代美術館、2017)、「ミュージアムとの創造的対話 vol.1 – MONUMENT」(鳥取県立博物館、2017)、「あいちトリエンナーレ2016」(愛知県、2016)「あいちトリエンナーレ2019」(愛知県、2019)、「ここが地獄か、極楽か」(原爆の図丸木美術館、2022)。また著作に『西洋美術史を解体する』(水声社、2011)、『贈与としての美術』(水声社、2014)、『美術・神話・総合芸術―「贈与としての美術」の源へ』(水声社、2019)がある。